歌舞伎座で「不知火検校」を観てまいりました。
松本幸四郎さん主演のテンポの速い演劇でした。
富の一(後の二代目不知火検校)の出生にはあんな経緯が
あったんですね。
悪行の限りを尽くす不知火検校。国会議員並みにお金に執着
する非道でさもしい悲しい人間の弱さはいつの時代にも通じる
テーマです。
人の情けを仇で返し、恩人を裏切り、お金のためなら人の命
などアリ一匹踏みつけるように奪ってしまう。
何とも印象に残る作品です。
最後のセリフが
「ちょっとした度胸がないために、ちょっとした勇気がない
ために、一生無駄に過ごすおめえ達の哀れなことよ」
悪行の世界を極めようと旅だった不知火検校ですが、私の
ほんの一メートル目の前での捨て台詞であったせいか、
幸四郎さんを見ていて「黄金の日々」をつい思い出してしまい、
納屋助左衛門(呂宋助左衛門)のセリフのように聞こえました。
私にとっての幸四郎さんはNHK大河ドラマ最高傑作冒険痛快歴史
活劇の「黄金の日々」、呂宋(ルソン)助左衛門のイメージが
どうしても強すぎます。
ところでプリンセス・アキノさんは今どうしてる?