僧帽弁形成術をお受けいただき退院していく男性患者さんに、経過について説明しました。
「病気が見つかってトントン拍子に治療が進んで感謝しています。仕事もがんばれます!」
ありがたいお言葉です。でも偉いのは患者さんです。
「我々は手術が必要な患者さんの依頼にいつでも答えられる準備をしています。しかし患者さんはどうでしょう。現実から逃げようとする人が多いように思います。私も患者の立場になったらきっと逃げ回るでしょう。
でもあなたはそうはしなかった。目の前の障害物を正面からしっかり見据えてどうすべきか考え結論を出しすぐに行動した。その勇気の賜物です。結局は手術を受けるにしろ紆余曲折を経る患者さんをたくさん見てきました。不整脈が出て来たり心臓がパンパンに拡大してそれでも実際に行動しない人は結構います。その点、貴方の行動は尊敬に値するものです。」
以上が率直な感想です。
「医者なんて患者の足元にも及ばない・・・」
つくずくそう思います。